コピーライターに学ぶコミュニケーションの考え方

はじめまして。

株式会社アップガレージグループ ITソリューション事業部、エンジニアの宇野です。

今回は最近読んだ書籍について、仕事に活かせそう…!と感じた部分が多かったので内容を紹介したいと思います。

 

紹介する書籍

 

紹介する書籍は「カラダにピース。」「行くぜ、東北。」「WAONなどを生み出したトップコピーライター、坂本和加さんが書かれた『ひとこと化 人を動かす「短く、深い言葉」のつくり方』です。

 

詳細気になる方はAmazonのリンクを添付するので表紙や説明など見てみてください!

https://m.media-amazon.com/images/I/71lndM9I7vL._SY466_.jpg

すごく簡潔に説明すると「伝わる言葉の考え方」が書かれている本ですね。

 

社会人になるとテキストを書く機会は圧倒的に増え、さらには質まで求められるため、コミュニケーション力が入社後最初の壁になることも多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、書籍から活かせそうな内容を抜粋し体験をもとにした感想や会社のカルチャーもお伝えしながら紹介していこうと思います。

 

 

ITソリューション部でのテキストコミュニケーション

まずはじめに、導入でも書きましたが社会人ってテキストを書く機会がすごく多いですよね。

  • ミーティングの議事録
  • 口頭でのやり取りのメモ
  • 連絡(部署内宛て、他部署宛て)
  • 進捗共有
  • 疑問点の確認
  • 質問

パッと自身を振り返ってみてもこれだけ出てきますし、時と場合によって内容や書き方は様々です。

 

口頭でのコミュニケーションはスピード感があり便利ですが、現代はリモートワークも普及したことでチャットなどの非対面コミュニケーションの割合が増えています。

実際にITソリューション部もリモートワークを導入しており、テキストコミュニケーションの質が仕事の質に直結するため、部署内で「伝わる書き方」は特に重視しなくてはならないポイントと考えられています。

 

ただ、はじめは難しく私も新卒1年目で頭を悩ませた記憶がありますし、今でも改善の日々を過ごしています。

 

ですが、そんな最初のハードルである「伝わる言葉」のヒントを得られるのがこの本なので共に学んでいけたらと思っています!

どうぞよろしくお願いいたします!

 

コミュニケーションの質を上げるための考え方5選

ここから感想を交えつつ、書籍から印象に残った考え方を紹介していきます!

 

1. 「一番言いたいことを考える」

よくビジネスでは結論から話せと言われますが、まさにこれだと思います。

こちらに関して、当書では一番言いたいことを伝わる表現にするために以下の2点に触れていました。

 

  1. 自分と相手の共通項を見つける
  2. 本当に感じた一言だけにする

 

これらはコピーライターとしての視点で綴られたものですが、ビジネスシーンでも活かせる考え方だと思います。

 

「1.自分と相手の共通項を見つける」に関して、共通項とは自分も相手も分かる共通の認識ということだと思いますが、これをビジネスシーンに当てはめると、他部署の方とのやりとりでわからない専門用語を使用しないなどの活かし方ができます。

相手目線を持ち、共通の認識を意識したコミュニケーションは伝わりやすいということですね。

 

「2.本当に感じた一言だけにする」については、「簡潔に伝える」ためのヒントになりそうです。

過去に、経緯や背景まで全て細かく伝えた方が良いと思い長文になってしまったことや、つい弁明したくなり重要でない情報まで相手に送ってしまった経験はないでしょうか。

私は心当たりがあるのですが、こういった文章は相手にとって読みづらく「で、結局…?」と追加のコミュニケーションが生まれてしまいます。

 

そこで、私はここでいう本当に感じた一言(必ず伝えたい項目=本質)を考えることが役に立つのではと感じました。

そこで生まれた一言に対して、厳選した補足情報を追加することができれば簡潔に伝わる文章になると思い、現在絶賛実践中です。

 

2.「課題解決のために思考する」

この章では、コピーライティングの仕事は「課題解決」であると記載されていました。

これは仕事のコミュニケーションにもかなり当てはまると感じています。


仕事でのコミュニケーションも、常に課題解決に向かう内容になっているかを考えて発信することが大切だと考えており、例えば、先ほどもあがった「で?」となってしまうメッセージは、課題解決に向かっていないため不十分だという考え方もできるでしょう。

 

私はこう言った場合に、相手が次に取るべきアクションを分かりやすく書くことを心がけています。

これを意識することで次の行動に繋げられるので、話が前に進まないコミュニケーションを防ぐことができると感じています。

 

3.「自分ごと化する」

「自分ごと化」これは部署でも日々言われていることであり、大切な考え方だと思います。
自分ごと化とは、「自分が相手の立場だったら」と考えることです。

以下のような例が挙げられます。

  • 進捗を管理する側だったらどんな報告がわかりやすいか
  • 依頼者が◯◯を達成したいなら、◯◯が必要だろう など

課題を自分ごととして考えることで伝え方も変わってくる点が特に重要であり、練習しないと難しいポイントだいう風にも感じています。
毎日少しずつでも経験を積むことが大事だと思うので私も頑張りたいところです…!

 

また、書籍内では「自分ごと化できる人は話が早い」「ヒアリングは寄り添い重視で」とも書かれており、私は具体的な業務での例として「エンジニアでありながら依頼者のマーケティング部の視点に立って考えることができる」などが該当すると解釈しました。

私はエンジニア業務だけでなくデザイナー業務にも関わっているため特に、この考えはヒアリングの機会が多いデザイナーはもちろん、エンジニアが要件について依頼者に確認する際、エンジニアとデザイナーがコミュニケーションを取る際など全てで活かせるものだと感じています。

 

また、これらは信頼やスピードにも直結してくるスキルなので、身に付けて損のないお得さがあるな〜とも感じたりしています。

 

4.「質の高い打ち合わせは、会話でなく対話がある」

4つ目はここで初めてミーティング関連の話です。

会社員といえば、という印象があるくらいには日々当たり前に実施されているミーティングや会議、打ち合わせ。

重要な割に学生時代には教えてもらえないので、日々学ぶしかないと感じているものの一つです。

当書では「質の高い打ち合わせは、会話でなく対話がある」と気になることが書かれていたので会話と対話の違いなどを含めて紹介します。

 

(余談ですが、会議とミーティングと打ち合わせには違いがあるそうです。この記事を書いていて初めて明確な定義の違いを知りました…。)

参考記事

h-power.jp

 

ここでは「打ち合わせ」について書かれているので、目的は何かを「相談」することだと定義し考えてみます。

 

そして本題ですが、私はまず会話と対話の違いが気になりました。

まず当書では、「対話」について

対話とはコミュニケーションを重ねるたびに「相手の考えていることや人間性がより深く理解できる」ようになるということ

と述べられていました。

つまり、「会話」とは逆に互いに理解する姿勢がなく、ただなんとなく言葉を交わしていて話が先に進まないような状態となるので、会議では対話をしましょうということですね。

 

先ほどの繰り返しにもなりますが、ここでもやはり自分が相手の考えを理解する姿勢(相手目線)が大切という話になるかと思います。

 

これを私たちの業務で考えると、打ち合わせは少なかったとしても「相談」する機会は多いのでそこで活かせるのではと感じました。

例えば、エンジニアとして依頼者に実装方針を相談するとき、エンジニアの実装都合ではなく相手が実現したいことを考慮した提案になっているかなどです。

私自身もこれを書きながらより意識を持たないと、と改めて思い直しました。

 

また、関連して当書では「打ち合わせは、事前に考えてきたことをすり合わせる場」とも記載されており、以下の内容が書かれていました。

事前に自分にできる準備をし尽くし、MTGの終了時間を意識する。すると「よい発言」ができるようになっていく(意訳)

 

入社してから教えていただいた「ミーティングは準備が重要」という内容をコピーライティングの書籍で改めて知ることになるとは思っていなかったので驚きました。

 

加えて、「会議が長くなってしまうのは互いが理解しあっていない時」との記述もあったのですが、確かに会議やミーティングの目的を把握せずなんとなく参加してしまうと、準備不足で聞かれたことに答えられなかったり、話が脱線しやすくなったりと時間や回数を多く取る必要が生まれてしまうと思い納得しました。

 

「それってつまり、」と理解していることをマメに伝えられると会議の質が上がる。
※このときポジティブな「それってつまり、」にすること

次に、当書に書かれていた上記の内容は本当にその通りだと感じ、ミーティングや打ち合わせに参加する際の重要なことが詰まっていると感じました。

 

そして、具体的には以下のように実施できると考えました。

  • 「理解していることを伝える」
    • 議事録やメモを終了時だけでなくリアルタイムで共有する
  • 「※ポジティブな「それってつまり、」にする
    • 一方的に否定をしたり意見を押し付けたりせず、相手を一旦受け入れた上でコミュニケーションを取る

ここでは、参加している側の理解しているという意思表示や、円滑にコミュニケーションを進めるためのちょっとした意識が、ミーティングの質に大きく影響するということを学ぶことができました。

 

さいごに

長くなりましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

たまたま面白そうだと思って読んだ本が思ったよりも本質をついていたので、学びをまとめる機会をいただけて個人的にもとても良い経験となりました。

読んでいただいた方には、この本からの学びだけでなくITソリューション部で大事にしている考え方や働く人がどんなことを考えているのかなどが伝わっていれば嬉しいなと思っております。

 

また、本1冊をまとめるとかなりのボリュームになってしまったので、次回以降は2記事に分けるなど読みやすく改善していきたいと思います。(反省)

今後もテックブログは更新していきますのでよろしくお願いいたします!